出掛ける時には、当然、ガスの元栓を締めます。
火事になったら、困りますものね。
ガスの元栓を締めるのですが、強迫性障害ですから、
当然、締めたことを頭では分かっていても、
「ちゃんと締められただろうか? 締まっているだろうか?」
という強迫観念に苛まれることになります。
強迫観念がずっと頭に思い浮かび続けるので、
ガスの元栓を締めたことは頭では分かっているのですが、
強迫観念からの強力な不安で居ても立っても居られなくなり、
再度、確認します。再度というか、100回以上確認します。
1時間ほど確認し続け、「これだけ確認したのなら、
たぶん大丈夫なんじゃないか?」と無理矢理自分を納得させようとしても、
それでも「ちゃんと元栓を締めたのだ」と納得も実感も出来ません。
出来ないのですが出掛けなきゃなりませんので、
後ろ髪を引かれつつ、元栓から離れ玄関に向かうのです。
玄関で靴を履き、外に出て、玄関に鍵をかけるのですが、
強迫性障害ですから、ちゃんと鍵をかけられたという実感が得られません。
「鍵がかかっていなかったら、どうしよう!?」という強迫観念が、
非常に強力に大きく頭の中を占めることになるので、
極度の不安に陥り、玄関の戸が開かないかとガタガタと開けようとします。
玄関の戸をガタガタと開けようとして、玄関が開かないということは、
鍵がかかっている証拠なのだと認識するための、
確認強迫をすること1時間余り。ようやく強迫観念が少しだけ弱くなったので、
鍵がかかっているのかどうかと不安に感じて、後ろ髪を引かれつつも、
無理矢理出掛けるのです。
このようなガスの元栓と玄関の鍵についての強迫観念と、
そこからの極度の不安と、それを解消する確認強迫によって、
強迫性障害の頃の僕は、ちょっと家を出るだけなのに、
2時間から3時間ほど、かかっていたのです。
歩いて5分の自販機にジュースを買いに行くだけでも、3時間かかる始末!
ちょっと出掛けるだけでも、このように時間がかかってしまいます。
中学生時代はそれで遅刻して2時間目から悠々と登校していましたが、
高校の頃になると、家を出るというただそれだけのことで、
2時間から3時間かかるので、もう外に出掛ける気力もなくなり、
学校にもほとんど行けなくなってしまいました。
「これは流石にまずい!」と思ったので、
このガスの元栓と玄関についての強迫観念と、
それを解消するための確認強迫という、強迫性障害の症状を、
治そうと決意した僕なのです。
その方法を治療編で書いていくことにします。
・ガスと玄関の確認強迫1-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
・ガスと玄関の確認強迫2-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
・ガスと玄関の確認強迫3-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
・ガスと玄関の確認強迫4-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
・ガスと玄関の確認強迫5-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
・ガスと玄関の確認強迫6-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
・ガスと玄関の確認強迫7-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
・ガスと玄関の確認強迫8-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
・ガスと玄関の確認強迫9-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
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