2014年1月13日月曜日

ガスと玄関の確認強迫8-確認強迫(強迫性障害)2-治療編

ガスと玄関の確認強迫7-確認強迫(強迫性障害)2-治療編
において説明した、強迫観念に反論をする方法によって、
十数分まで減らすことが出来た、確認強迫の時間をさらに減らし、
1度の確認だけで、確認を終わらせるようにするため、
さらに強迫観念に対する有効な反論を考える必要がありました。

そもそも、強迫観念が発生するのは、自分が大事だと思っているものへの、
過度の心配があるからです。たとえば、玄関の鍵に関する強迫観念の、
「鍵がかかっていなかったら、泥棒に入られるのではないか?」というものも、
泥棒に自分の財産などの貴重な物が奪われることを極度に恐れるから、
発生するものであると考えました。

そこでさらに考えてみたのです。大事な物が、自分にとって、
そこまで大事なものであるのだろうかと。
当時中学生だった僕が大事にしていたものは、数千円の全財産と、
ゲーム機やゲームソフトでした。また親の財産もまた大事でした。
そうした大事なものを実際に思い浮かべてみたのです。

なるほど確かに自分や親の財産は大事なものです。
ですが、考えてみると、財産が奪われても、また稼げばいいことに気付きます。
親兄弟が殺されるような取り返しのつかないものではなく、
財産というのはまた稼いで貯め込めばよいわけで、
取り返しがつかないものではなく、取り返せるものだと気付きました。
そうであるならば、もし泥棒に奪われても、そこまでのダメージはありません。

このように考えていった結果、玄関の鍵に関する強迫観念の、
「鍵がかかっていなかったら、泥棒に入られるのではないか?」というものに対して、
これまで考えてきた反論を全て合わせ、それを新たに強迫観念に置き換えて、
自分の頭に定着させれば、強迫観念を消すことも出来、
確認強迫に陥らず、1度の確認だけで済ませることが出来ると考えました。
これまで考えてきた反論を全て繋ぎ合わせ、一つの考えにすると以下のようになります。


「鍵がかかっていなかったら、泥棒に入られるのではないか?」
     ↓
「鍵をかけられなくても、泥棒が入る確率はせいぜい100分の1以下である。
 それならば、鍵をかけられなくても、泥棒に入られることはまずないだろう。

 もし仮に泥棒が侵入し、我が家を物色したとしても、見付けるのが困難な場所に、
 財産などを保管し、さらにはそこにも鍵をかけているのだから、
 泥棒に財産を奪われる確率は100分の1という確率よりもさらに低くなる。

 そもそも、我が家の全財産を奪われたとしても、財産は取り返しのつくものである。
 家族の命を奪われるわけでもないのだから、そこまで心配しなくともよい」

というように、強迫観念に対する反論であり、返答であるこうした考えを、
自分の頭に定着させれば、強迫観念は一切の力を失い、その結果、
確認強迫もなくなり、1度の確認で玄関の鍵をかけ、
出掛けられるようになるだろうと、当時の僕は結論付けたのです。

出掛けようとして玄関の鍵をしめた時に、いつもの強迫観念が発生します。
その時に、上に書いた自分の考えによって、強迫観念に反論し、
それを強く念じるのです。そうすることで、確認強迫は十数分から、
数分の所要時間で終わらせるようなことが出来ました。
まだ確認強迫は続いています。

なぜか。それは強迫観念がまだまだ自分の頭の中で力を持っているからです。
強迫観念というものは、それまで生きてきた中で培い、それによって、
生き方を決めてきた自分の考え方と深く結びついているものです。
ですので、すぐに強迫観念を消し、新しい考えを自分の中に置き換えることは、
無理だと悟りました。

そこで、残り数分の確認強迫を1度の確認のみにするために、
確認強迫を生み出してきた強迫観念を消してしまうため、
自分が考えた新しい思考を頭に定着させるための方法を行うことにしました。
その方法について、次回で説明していくことにします。




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