2014年2月1日土曜日

新聞配達の確認強迫6-確認強迫(強迫性障害)5-治療編

新聞配達の確認強迫5-確認強迫(強迫性障害)5-治療編
で書いたように、ここでは、強迫観念が発生した時に、確認を1度で済ませ、
確認強迫をせずにいた時、強迫観念と極度の不安に苛まれたら、
どのようにして、確認強迫をしてしまうことなく、強迫観念と不安を消すのか。
その方法の一つについて説明していくことにします。

このような場合、頭の中に強迫観念と極度の不安が発生します。
人によっては動悸がするなどの身体症状まで出てしまうこともあります。
このように強力な強迫観念と不安があるので、
ついつい確認強迫をすることで、強迫観念や不安を解消しようとしますが、
これでは、確認強迫は治りませんし、強迫観念も治りません。
ですので、このような時に、確認強迫はしない方がよいかと考えます。

また、強迫観念が頭に思い浮かぶから、確認強迫をしなければならない。
それならば、強迫観念を消せばよいのだ!と考える人がいますし、
それは実際、その通りで正しいのですが、消す方法が正しくないケースがあります。
たとえば、強迫観念が頭に浮かんだ時、
頭の中で「消えろ! 消えろ!」と必死に念じ続けるような行為がそれです。

このように強迫観念と真正面から戦う行為というのは、
常に強迫観念を意識し続けることを意味しますので、
よほどの強靭な精神力をお持ちの方以外は、いつまで経っても、
強迫観念が消えないまま、極度の不安に苛まれ続ける結果になりますので、
いずれ、不安に負けて確認強迫をする結果に繋がり、まず治りません。

では、強迫観念を意識的に無視しようとするのはどうでしょう?
これも仮に完全な意味で、強迫観念の存在を自分の意識の埒外に、
置くことが出来るのならば、それで治るのでしょうけども、
強迫観念は常に自分の意識の中にありますから、それを無視するためには、
まず、強迫観念の存在を認識しなければなりません。

そうしますと、その度に強迫観念を意識することになりますので、
この場合でも、やはり強迫観念はいつまで経っても消えないので、
いずれ、不安に負けて確認強迫をする結果になることでしょう。
このような方法では、強迫観念を消せないのです。
ここで自分の常識を疑ってみることが大事なのです。

その常識とは、「不安は解消しなければならない」という常識です。
言うまでもなく、不安になったら、非常に不快になります。
不安でさらに不快でもあるのならば、当たり前のことですが、
不安を解消して安心しようとしますよね。
でも、そのために、あれこれやると不安はなかなか消えてくれません。

というのも、不安を直接的に解消しようとする行為というのは、
その全てが、そうした行為をするたびに、毎回、
不安を意識しなければ出来ないものだからです。
不安を消そうとしているのに、不安を直接的に消そうとすると、
毎回不安を意識してしまうので、不安が消えるばかりか、
場合によっては、逆に不安が強化される事態にもなるのですね。

このように不安を直接的に解消しようとすると、
かえって不安を強化することになりかねませんので、
もういっそのこと、消そうとすることを諦めてしまうとよいでしょう。

強迫観念を消そうとしなくてもよいのです。
強迫観念から発生する極度の不安も消そうとしなくてよいのです。
ですので、当然、確認強迫もしなくてよいのです。
これらを全て諦めてしまうことが大事になってきます。

諦めてしまい、その後、どうするのかは、次回で説明することにします。




応援のクリックをよろしくお願いします♪

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 強迫性障害(強迫神経症)へ
にほんブログ村

0 件のコメント: